霊山町勢要覧 -009/027page

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霊山太鼓まつり
霊山太鼓まつり

かあちゃん太鼓
かあちゃん太鼓

ちびっ子太鼓
ちびっ子太鼓

 霊山町には、親から子へ子から孫へ、 代々受け継がれている伝統行事がたく さんあります。
 古来より行われてきた祭りには、生 きていくことへの真剣な祈りがありま した。大地の恵みに感謝し、天地の怒 りを恐れる。そして、新たに訪れる季 節の豊穣を祈る…。祭りにはそんな 人々の祈りが込められています。
 霊山神社では、一年をとおしてさま ざまな行事が執り行われています。そ の中でも、四月二十九日に行われる例 大祭では、「濫觴の舞」が奉納されます。
 これは、北畠顕家が国府を開くため に多賀城から霊山城に入城した際に、 地元の民が顕家 の武運を祈って 奉納した剣舞が 伝わったものだ といわれていま す。白い鉢巻姿 に白だすき、は かま姿もりりし い少年たちが、 笛の音にあわせ て太刀を天空に かざして進む、 古式ゆかしい舞 です。
 例大祭では、ほかにも雅楽の音色の 中で厳かに行われる玉串奉てんの儀式 や、年少の少年たちによるかわいらし い獅子舞も奉納されます。
 濫觴の舞は、石田鈴嶽神社の秋季例 大祭の年(十月上旬)にも奉納されま す。
 蓮呂寺では、十一月の第三土・日曜 日に十三講会式(じゅうさんこうえしき)が行われます。その際 には、三色の餅で美しい幾何学模様に 飾られた、高さ三メートルあまりの餅 柱が奉納されます。
 八月に行われる霊山太鼓まつりは、 まちに伝わる霊山太鼓を、町民全体で 楽しむ夏の一大イベントです。
 霊山太鼓は約三百五十年前、江戸時 代寛文年間がはじまりといわれ、太く て短い桐のバチで大太鼓を曲打ちする のが特徴です。現在では町内の各地区 に保存会があり、この祭りの日のため に練習が重ねられています。
 人から人へと伝えられてゆく祭りは、 生きた文化財です。時代を超えて伝え られ、時代の中で変化して、そして未 来へと受け継がれていきます。

霊山神社の獅子舞奉納
霊山神社の獅子舞奉納


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霊山町の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。