「ふるさとの小径を行く」 -123/168page
られています。十一月三日が例祭で、昔は相当に賑わったということです。
この付近は、急カーブのところでありながら交通事故のないのもこの地蔵尊の功徳のひとつとされ、信仰を集めています。
天平の地蔵尊
下手渡の並椚橋(将監橋ともいう)から天平の坂道を登っていくと、左手に赤い屋根の御堂が見えます。これが天平の地蔵尊を安置する地蔵堂です。昔天平の住人、高木某が非業の死に倒れたので、その霊を慰めるため建立したと伝えられます。
小手巡礼札所第一番になっています。
小手地蔵詣は、「小手風土記」によると、耕雲寺淵丈和尚によって宝暦十一年辛巳九月に三十三番地蔵詣が始められたとされているものです。
近くの人たちにより、よく手入れの行き届いた地蔵堂であります。
本尊の地蔵尊は彩色木造のりっぱなもので胎内仏を納めています。
天平の文珠菩薩
天平の地蔵堂から左手の小径を登った山頂に石の祠があり、中に蚕神と並んで文珠菩薩の石像が安置