小学校第3・4学年社会科学習資料 わたしたちのまち浅川 - 059/100page
●昔からつたわる話 伝説「アッパ沢童子(さわどうじ)」
昔、山白石の橋上沢に古い酒屋があった。そこではたらいていた女の人が草刈(か)りをしている時に男の赤ちゃんを生んだ。女の人はその子を大きな石の上に木の葉のふとんをしいてねかせ、家に帰った。そして、毎日おちちを飲ませに通っていた。男の子は、すくすくと育っていったが、大きくなるにつれてしだいにらんぼうになり「人の血をのみたい。」などというようになった。
まわりの人たちは、この男の子を「アッパ沢童子」とよぶようになった。ある日アッパ沢童子は、水にうつった自分のかおのみにくさにおどろき畑田(はただ)の雲五郎山(くもごろうやま)に行ったのちに里白石の社川のふちに住むようになった。その後松野入にうつりすんだが、そのころになると頭には16本のつのがはえてきた。童子はその後丹波(たんば)の大江山に行き酒呑童子(しゅてんどうじ)のなかまになり、ひとびとにらんぼうをしたりわるいことをするようになった。やがて、源頼光(みなもとのらいこう)、渡辺綱(わたなべのつな)、源定光(みなもとのさだみつ)、坂田金時(さかたのきんとき)たちにたいじされたという。
このほかにも、町には、「えくぼごぜん」「おなぜき」「ねばり松」「黄金千ぱい」などの、いくつかの伝説があります。
私たちのみじかに、昔からつたわる話があるかもしれません。
おじいさんやおばあさんに聞いてみましょう。