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弁天桜 町指定天然記念物
昭和五十年八月一日指定
石神から西に約二キロほど入った山田地内にある。徒歩十五分のところにある。周囲は杉林にかこまれ、剛叟寺の桜と双璧をなす枝垂桜(エドヒガンザクラ)で、福島県緑の文化財第一四七号に指定されている。推定樹齢四〇〇年、樹高十メートル、胸高幹周囲三・九メートル、全体の枝張り十四・八メートルである。
開花は四月下旬が多く、満開の時は近隣の人々が一重持参での花見が絶えない。桜の根元には小さな石の祠がまつられている。
この桜には「菅谷村の某家の美しい娘親のいいつけにしたがって、いやいや嫁にいったが、どうしても相手の男が好きになれず逃げ戻ってきた。しかし、親は許さず、無理やり嫁ぎ先に帰そうとした。思いあまった娘は、この山田の池に身を投じ、息を絶やした。娘の親は悔悟に耐えず、その場に桜の木を植えて供養してやった。今ある弁天桜がその桜である。」という伝説がある。
所在地 滝根町大字菅谷字七曲
所有者 郡司実氏