常葉町町勢要覧 -013/026page
農 林 業
特徴ある農産品の数々。また、林業振興とともに森林を守る。
[植林杉]
杉の植林地では、徐間伐などの手入れによってより良質材の生産が可能になります。 そして、自然に近い状態をつくることによって森林はその機能も十分に発揮してくれます。
[葉たばこ]
葉たばこは町の農業の基本であり、今後も需要動向に即した生産を推進し施設の近代化や 省力技術の導入を図りながら、生産地として生産構造の再編成を進めます。
常葉町の産業は農業が主体となっていますが、近年農業を取り巻く環境は厳 しさを増し、農業従事者の減少や米の生産調整、生産物価格の低迷など多くの問題に直面しています。
ほとんどの農家では葉たばこ、水稲、畜産、そ菜などを組み合わせた複合経営が 中心となっています。農産物の基幹である葉たばこは、施設の近代化や省力技術 の導入など、生産地として生産構造の再編成が進められています。また、水稲や 野菜についてもコストの削減や省力化に努め、生産の拡大が進められており、畜 産については品質改良や活性化が促進されています。
さらに、農道やほ場の整備による農業の近代化が進められています。農産物は もちろん生産資材の流通、加工及び生産体系の整備、そして生産基盤である耕地 の区画形質の改善や耕地の集団化の実施によって、より高い生産性を目指してい ます。林業では、森林の持つ機能の重要性を認識し保護や維持に努めながら、造 林や除間伐の推進、林道の整備、良質木材の産出、さらにしいたけ栽培の推進な ど林業の振興が図られています。
21世紀、常葉町の農林業は自然環境と共生しながら、より近代的で無駄のな い活気ある産業として発展を目指します。
[稲作]
水稲栽培では経営規模の拡大や生産の組織化とともに、産地銘柄の確立や良質米の品種用途別 計画生産が進められています。
「山間地の地形を生かし畜産を営み40年。」
阿武隈山麓に位置する常葉町では畜産も盛んです。町で酪農を営 む村上さんも酪農をはじめて40年。「畜産は、山間地という地形を生 かして行なわれていますが、近年は後継者の確保・育成も大きな 課題となってきています。今後は酪農も様々な技術導入などで新 しいスタイルを確立しなければなりませんね」という村上さんは、交 通教育専門員を務めるなど、町の『顔』の一人。「これからは、若者が 地元で活躍する町になればよいと思いますね」と常葉町の未来にも 積極的に取り組んでいます。