矢吹町町制施行百周年記念要覧 -032/046page
「大滝清雄文庫」の開庫を記念して毎年、町民のみなさんから詩を募集
さわやか詩集
小川 琢士さん
矢吹町小松在住。昭和3年8月7日生まれ。
さわやか詩集選考委員長。日本現代詩人会日本文芸家協会所属。県詩人会名誉顧問。平成元年、町の図書館 が開館し、矢吹町出 身の詩人、故大滝清雄氏の 蔵書を納めた「大滝清雄文庫」 も同時に開庫しました。これ を記念して「大滝清雄賞」を 設け、小中学生の詩を募集 して編纂する「さわやか詩集」 の発行が始まりました。年々 応募数が増え、平成五年度 からは町のキャッチフレーズ「さ わやかな田園都市」から「さ わやか大賞」を設けました。
「子どもたちの実生活のな かから出てくる想像力を伸 ばし、そして豊かにしていこ うというのが一番のねらいです」 と小川さん。
輝 く 人、育 む 心
詩を書くことで自分の生活に目が向き、現実のなかから想像力が養われてきます。
「さわやか詩集」は、子どもたちの瑞々しい発見や感動を伝え、子どもたちの想像力を豊かに育みます。小川さんは、昨今の映像文 化が子どもたちの感性に大 きな影響を与えていることに 危機感を覚えています。映像 文化により、現実と非現実 との区別がつかないという弊 害が出ているのも事実です。 「仮想体験を正確にとらえ るには、実体験から出た想 像がないと理解できないの ではないかと思います。基本 的な生活のなかで想像力を 身につけ、伸ばしていくこと が大切です」。 基本的な生活のなかで 想像力を身につければ、 バーチャルなものも効果的に 利用できるのではないか、そ のためにさわやか詩集が生 きればいい、と小川さんは考え ています。
子どもたちは詩を書くことで自分 の生活に目を向け、これからの人生を 豊かに生きる術を今学んでい ます。