大信村村政要覧 -006/028page
美しいむら 自然
心やすらぐ桃源郷“日籠りの里”には、
明日に伝えたい
大きな宝がある―。豊かな田園風景の奥に広がる山々の 深い緑、その奥にゆっくりと沈む夕日。 誰もが詩人になる、そんな飽くことの ない極上の時間が流れる村、大信村。 この地に生を受けた芥川賞作家、中山 義秀がふるさと大信村を「世界中で唯一 の一番なつかしい天地(ふるさと)」 とよび称したように、 心やすらぐ桃源郷がこ こには広がっています。 現在の村は、旧大屋村 と旧信夫村が合併し、 昭和30年に誕生しまし た。面積約81Km2、その8割 を山林が占め、手つ かずの森林が今なお多 く残っているまさに自 然の宝庫。西方には那 須山系の美しい山々が 連なり、隈戸川、外面川の清流が村の 中央部を東方へと流れ、881haの農 用地に生命を吹き込み、人口5012人 (平成14年1月1日現在)の暮らし を生き生きと支えています。そして忘 れてはならないのが、この桃源郷の暮 らしを今も昔もあたたかく見守り続 ける村の聖山、権太倉山の存在です。 春には開山を待ちわびた多くの登山客 をそのおおらかな懐に迎え入れ、夏に はヒノキの木漏れ日を浴びながらハイ キングを楽しむ子供たちの笑い声が聞 こえてきます。そして秋、燃えるよう な紅葉が那須連山の 山々を覆いつくし、ふ もとの「聖ヶ岩ふるさ との森」に集まったた くさんの家族連れが、 大自然の恵みを体いっ ぱいに感じています。
村では、こうした豊 かな自然環境を保全し、 緑地空間の拡大を図る ため、緑化計画書(グリ ーンピア・プロジェク ト)を策定しました。こ れにより、森林を活用した交流・レク リエーション施設、地域の憩いの場、 公園・緑地の整備が着々と進められて います。三方を小高い山々に囲まれた 県南のオアシス大信村は、まさに桃源 郷と呼ぶにふさわしい別天地。この宝 を次代に向けて守り、伝えていきます。