泉崎の文化財-003/27page

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原山古墳(はらやまこふん)
所在地/太田川字原山
 原山古墳は、JR泉崎駅の東北約2.6km、国道4号線沿の丘陵上にあります。
 5世紀末(古墳時代中期末)から6世紀初のころに築かれた古墳と考えられます。
 発掘調査の結果、推定全長22m、後円部径12.5mの小型の前方後円墳で、東半分はすでに壊されていることが分かりました。県南にこの時代、原山以上の古墳が知られていないことから、この地方を治めた人物の墓と考えられます。
 埴輪の大部分は円筒埴輪または朝顔形円筒埴輪ですが、後円部の先端とくびれ部(後円部と前方部が接する場所)からは人物埴輪、動物埴輪などの形象埴輪が出土しています。
 後円部の先端からは楯を持つ人と力士像が出土しました。いずれも古墳を守るという役目の埴輪です。力上像は日本の相撲のルーツを示すもので、日本最古の力士の姿です。
 くびれ部からは女子像、琴を弾く人、踊る人、冠を被る人、鳥(鶏または鷹)が出土しています。全体として王者の葬送の儀式の中で音楽が奏でられる場面を表しているようです。
 これらの埴輪群は人物埴輪が登場した直後の段階で、全国的に見ても大変貴重なものです。力士像は村公民館に、他の埴輪は県立博物館で常時展示されています。これらの埴輪は県の重要文化財に指定されています。
原山1号墳全体復元図
原山1号墳全体復元図(1/300)
原山古墳埴輪及び配列写真
原山古墳埴輪及び配列写真 資料提供(県立博物館)
力士像
力士像

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