泉崎の文化財-019/27page

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観音山磨崖供養塔婆群(かんのんやままがいくようとうばぐん)
所在地/泉崎村大字踏瀬字観音山1番地
 観音山磨崖塔婆群は、泉崎村踏瀬地内にあり、国道4号線の西側、約100メートルほど離れた露出岩壁南面に彫りこまれている。東流する小川を前に、真上を高速道路が通っている。弘安8年(1285年)7月、悲母逆修の墨書銘があり、鎌倉時代の磨崖塔婆群である当時の踏瀬は下総結城惣領家結城時広所領で、関東地方に盛行した石塔婆供養の仏教文化を当地に移入したもので、東北の中世仏教文化を当地に移入したもので、東北の中世仏教信仰史、石造美術上、東北磨崖最古の紀年銘刻にて、福島県重要文化財指定にされている。
 安山岩質熔結凝灰岩の露出面に、巾約30mの枠を7段に設け、内部に石造塔婆形にて約320余基を浮彫りに彫成され、中央部正面上段部には白・赤・青・黄などの添喰画の彩色による阿弥陀来迎三尊像の痕跡を残し、他に浮彫阿弥陀三尊来迎像、線彫五輪塔が彫られるなど、惣体が鎌倉における「やぐら」型式の地方移行、変化型として学術的価値が大きい仏教文化遺産である。
供養塔群の部分
供養塔群の部分
観音山磨崖供養塔婆群全景
観音山磨崖供養塔婆群全景

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