北会津の昔ばなしと伝説 -142/238page
け、中(なが)がらまぁだジャラン欠げだの瀬戸(ど)欠げだのそんな茶わんのぶっ欠げだのなのばっか出できただど。まあだ怒(おご)って、
「このちきしょう」
どなって、ヨギ持ってその臼(うす)割っちまって燃やしっちまっただど。
して今度(こんだ)隣りのいいお爺(じん)ちゃが、
「あの貸してやった臼(うす)返してくんつぇ」
って行ったっけが、
「あんな臼(うす)見だぐねもんだ、あんな割って燃やしっちまった」
なって言(ゆ)っちまっただ。した今度(こんだ)いいお爺(じん)ちゃ、
「んじゃ灰(あぐ)だげもらってんかぁ」
なんて。
今度(こんだ)その悪り家(うぢ)のお爺(じん)ちゃ家(い)の囲炉裏(いろり)がら灰(あぐ)持って家(うつ)つぁ来ただど。してそのお爺(じん)ちゃ