北会津の昔ばなしと伝説 -172/238page
44 長(なが)い名前(なまえ)
昔(むがし)むがしあったどよお。
お爺(じん)ちゃどお婆(ばん)ちゃがいだだど。お爺(じん)ちゃどお婆(ばん)ちゃながなが何年も何年もややっ子でぎねがっただげんじょ、今度(こんだ)ややっ子がでぎだだど。それがまだめげえややっ子で、
「名前何(なめえなん)て付けんべなぁ、あれがいいでねえが、これがいいでねぇが」
なんて色々言(ゆ)ってだだど。
「んじゃまぁ、お寺(でら)さ行って和尚(おしょう)さまんでも付けでもらあべぇ」
つうごどで、お寺(でら)さ行っただど。
「和尚(おしょう)さま、おら家(い)で今度(こんだ)子めらでぎだだげんじょ、名前(なめえ)ひとづ付けてくなんしょう」
「ああ、いいのくれねえ」
どって、今度和尚(こんだおしょう)さまが、