目で見る 熱塩加納村の文化財 -059/144page

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五、神 社

 神社は神霊のいます家(宮・社) である。古くは常設の社はなく、人々の願い、祭りにおいては臨時の祭壇をしつらえ、或は石や藁や榊などを立て神の依代【よりしろ】として降臨を願い祈りを捧げ、祭りが終れば高夫原や高山・海の彼方に帰っていただいたのであった。

 それが時代と共に神の常駐する半永久的な社殿がつくられるようになり、一方仏教伝来による寺院の建築にしげきされて全国津々浦々の集落につくられ、その信仰は日本民族の自然信仰、祖先崇拝(氏神) の然らしむるところであり、そしてまた家の中にも神棚を設けて信仰するようになり、神社は人々の心のよりどころ、同族や集落のよりどころとして現在に引きつがれている。

 当村内にある神社は左表の通りであるが、そこには必ずといって良い程森(杜) の中にある。森は神の家にふさわしく、森厳な霊気を生み出している。

 全神社のうち宗教法人に登録されている神社は三十三社 で、大体一村一鎮守となっている。一番多い神社は山村で ある関係上山の神を祭神とする山神社で十八社、一方屋敷 神は稲荷社がほとんどである。

五目村社地堂写帳
五目村社地堂写帳
釈迦涅槃像図
百木田中村御検地帳

左は江戸時代の文化5年(1808)作成の神社・寺堂の見取図、右は同時代天和2年(1682)の検地帳で反別の統一、升の統一、生産高の統一による村毎の田畑・屋敷地の調査書である。


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