北塩原村政要覧 -043/046page

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しかしそのすべてがサイクリングコースを兼ね、その三分の二は車も走る一般道を歩くので、自動車、自転車などには十分な注意が必要。コースはカラマツ林、田園、林道、ミズナラ林など変化に富み、途中にはポート乗り場やハーブ園などもあり、寄り道もまた楽しい。路ばたにはツリフネソウ、オオウバユリ、ミソハギ、クサレダマなどの野草、ラベンダーなどのハーブ畑などが季節々々の花を咲かせている。また野鳥にはホオジロ、アオジ、ヨシキリ、アオサギ、カモ類などをはじめ、運が良ければアカショウピン、カワセミなどにも会えるかも知れない。

小野川湖畔探勝路
 小野川湖畔北側のブナ林を行くわりと平坦なコース。全長約6.1kmで、所要時間は約2時間。秋にはブナの紅葉が美しく、ブナ林では野鳥のさえずりや色々な植物を楽しめる。

秋元・中津川渓谷探勝路
 秋元湖畔サイクリングロードの最奥部の車止めから、中津川沿いにレークラインの橋の下までの、ゆるやかな道をたどる探勝路。途中のトンネル付近では、山側からの落石に注意が必要だ。また湖畔のサイクリンクロード(自動車も通る)も、新緑や紅葉時にはカラフルな木の葉のトンネルになり、車で走りすぎるにはもったいない所。山ツツジ、パイカツツジの花やソパナ、ホタルブクロ、ヤマユリなどの季節の草花やオオルリ、コルリ、ホトトギス、カワガラス、ミソサザイなどの野鳥の声を楽しみながら、時間があればゆっくりと歩きたい。

雄国せせらぎ探勝路
 桧原湖南西岸、国道459号線沿いの登山口から雄子沢川に沿ってブナ、ナラ、トチ、カエデ類などの落葉広葉樹の林をゆき、雄国休憩舎を経て湿原にいたる、比較的なだらかな探勝路。林間にはエンレイソウ、クルマバソウ、マイヅルソウ、ギンリョウソウなどが、沼や湿原にはミズパショウ、ニッコウキスゲ、タテヤマリンドウ、ヒオウギアヤメ、トキソウ、ワタスゲなとが季節毎に咲き競う。また野鳥はオオルリ、コルリ、キビタキ、センダイムシクイ、ウグイスなどが鳴き競う。

猫魔ヶ岳やまびこ探勝路
 磐梯山コールドラインのハ方台駐車場から西へ、明るいブナの二次林の尾根道をたどり、猫魔ヶ岳の頂上から、さらに明るい広葉樹林を下り、雄国休憩舎に向かう探勝路。猫魔ヶ岳付近からは磐梯山の優雅なピラミッドを背負い、猪苗代湖と桧原湖などを左右に眺めるなど、明るく楽しい展望コースだ。足元には所どころにマイヅルソウ、ユキザサ、イワナシ、スミレ類などが顔を見せ、周囲の林間にはオオルリ、コルリ、クロジ、ウグイス、カラ類などの声が絶え間ない。

雄国パノラマ探勝路
 雄国山の西斜面の杉(植林)、ナラ、クルミ、ブナなどの林間を登り、雄国山山頂から沼のほとりの雄国休憩合にいたる探勝路。雄国山山頂からの展望は360°、磐梯山、安達太良山、吾妻山、飯豊山の四つの日本百名山が望める。しかしラピスパからの登りは少々キツイので、下山路にこのコースをとり、ラピスバで汗を流して帰るケースも多い。このコースも林床にはマイヅルソウ、エンレイソウ、ユキザサなどが、湿地にはミズパショウやコバイケイソウなどが顔を見せる。そして美しい歌声を聞かせてくれるのはオオルリ、コルリ、キビタキ、センダイムシクイやカラ類、キツツキ類などだ。

桧原歴史巡り・金山浜探勝路
 桧原湖の北岸、伊達政宗の出城跡の残る小谷山と早稲沢・金山間の浜を歩く変化に富んだ探勝路。ブナやミズナラなどの二次林の茂る小谷山の南斜面を登れば、山頂には、舘跡と思われる平坦地や掘りを巡らせたような跡が見られる。深い緑に包まれ、さわやかな風のわたる山頂は、昼寝や森林浴などに最適。林床にはマイヅルソウ、ギンラン、ギンリョウソウなどの可憐な花が、林間にはキビタキ、コルリ、カラ類なとの声が満ちている。一方、桧原湖畔にはシロヤナギやハンの木などが茂り、所どころ明るく開けた砂浜では水遊びなども楽しい。また、初冬など目の前に浮かぶ糠塚島の陰には、多くの水鳥が羽根を休めているので水鳥ウォッチングも楽しい。

堂場山どんぐり探勝路
 桧原湖の北西岸、桧原集落より南へ約1.5kmの所から、湖に突出した堂場山半島を往復する探勝路。ミズナラ、フナ、トチ、コブシ、力工デ類などの深い広葉樹林の道は、意外にアップタウンがあり、ひと汗かかせられる。木の葉の茂る夏には、林床までは殆ど陽も届かず、ユキザサやギンリョウソウなどの花がひっそりと咲いている。しかしオオルリ、コルリ、キビタキなど、森林性の鳥達の声は賑やかだ。

桧原・細野パノラマ探勝路
 桧原湖の北西岸、桧原集落から桧原湖に沿って南へ伸びる尾根をたどるパノラマ探勝路。ブナ、ミズナラ、トチの木などの明るい広葉樹林の尾根道からは、高く吾妻の山並みを、そしてときおり樹間からは足下に輝く桧原湖を望むことが出来る。これらの眺望や林床の可憐な花々、林間に響くキビタキ、コルリなどの声を楽しみながら、小さな上り下りを約1時間ほどで「野鳥の森探勝路」の桧原コースの上部へ出る。帰路はそのまま桧原ロへ下ってもよいが、ここまで来たら「野鳥の森探勝路」の展望台へ出て、磐梯山の勇姿も見ていきたい。

裏磐梯野鳥の森探勝路
 桧原湖の西岸、細野キャンプ場の近くの細野口から、北へ約1.5kmほどの桧原口まで、変化に富んだ「野鳥の森」をたどる探勝路。草・湿原ではホオジロ、アオジ、ヨシキリなど、沼ではアオサギ、カモ類など、広葉樹林ではオオルリ、コルリ、キビタキ、マミジロなど、それぞれの自然にあった野鳥達に出会える。またシロヤナギ、ハンの木、ブナ、トチ、サワクルミなど、ミズパショウ、サワオグルマ、ツリフネソウ、マイヅルソウ、などの植物も変化に富んでいる。そしてひと汗かいたあとの、山頂の展望台からの磐梯山の眺めは格別だ。

磐梯山登山道
 磐梯山ゴールドラインのハ方台からは東へ、ブナの二次林の中の幅広い緩やかな上りで中の湯まで。一方、磐梯高原駅近くの裏磐梯高原ホテル先からは南へ、裏磐梯スキー場を真直ぐ登りつめ、銅沼からさらにダケカンバの林間の急登で中の湯の真下にいたり、ここでハ方台からの道と合流する。
 中の湯からもほぼ尾根沿いに登り、磐梯山の西肩の台地に出て弘法清水へ。そしてここから矮小化したダケカンバやミネザクラなどの間の急な上りで山頂へ。山頂からの眺望は360°、文句のつけようもない。スキー場周辺ではヤナギラン、イワナシ、シラクマノキなとが、弘法清水付近ではバンダイクワガタなどが見られる。

西吾妻山登山道
 クランデコスキーリゾートのスキーセンターからスキー場内を登るか、ゴンドラリフト(運転期間要確認)を利用してゴンドラ山頂駅へ。ここからブナ林そしてアオモリトドマツなとの原生林の中の上り。辺りの木々が低くなると、ハイマツなども顔を見せる。森林限界を過ぎてしばらくして西大巓の頂上だ。さらに広い尾根筋をたどれば、西吾妻小屋を経て西吾妻山の山頂にいたる。この辺りはモミジカラマツ、ミヤマキンポウゲ、チンクルマ、ヒナザクラなと素晴らしい高山植物が群落を作っている。しかし西大庭、西吾妻山ともに、山頂付近は傾斜も緩くだだっ広いため、天候が悪化した時は目標になるものが少なく、迷いやすいので十分な注意を要する。

ド ラ イ ブ

磐梯山ゴールドライン
 磐梯高原駅から磐梯町源橋に至る17.6km。磐梯山の西を通り、噴火口や桧原湖が眺望できる。頂上の八方台は磐梯山、猫魔ヶ岳の登山口。

磐梯吾妻レークライン
 小野川湖入口から猪苗代町高森地区に通じる13.1kmのルート。新緑や紅葉の美しい中津川渓谷、秋元湖、小野川湖を望みながら走る。

西吾妻スカイバレー
 福島・山形両県にまたがり早稲沢と白布高湯を結ぶ17.8km。野生のサルの群れが道路上に出没することがある。昭和48年(1973年)開通。

湖 沼 

桧原湖
 裏磐梯高原で最大の湖。島めぐりのコースの定期遊覧船が就航、湖の北岸は旧米沢街道の宿場として栄えた桧原、会津藩の御用金山集落など歴史の旅が楽しめる。湖周辺にはキャンプ場があり夏の行楽に最適、冬はワカサギ穴釣りのメッカとして全国に知られる。(JR猪苗代駅からパス30分、磐梯高原駅下車)

小野川湖
 ミニ松島を思わせるロマンチックな湖で、湖上に浮かぶ大小の島々が詩情を誘う。湖岸道は舗装され、ドライブやサイクリングに最適。湖の周囲はホテルやペンション、民宿が立ち、キャンプ場もある。(JR猪苗代駅からバス27分、小野川湖入口下車)

秋元湖
 桧原湖に次いで大きい湖。圧巻は秋の紅葉で、湖岸はサイクリングロードが整備されている。(JR猪苗代駅からパス23分、秋元湖入口下車)

曽原湖
 裏磐梯の姿を鏡のように映し、少し離れた場所にある。カラマツ林に固まれ静かなたたずまいを残す周辺には民宿、ペンションが立ち並ぶ。キャンプ場もある。(会津パス磐梯高原駅からバス10分で国民休暇村下車、徒歩15分)

五色沼
 明治21年(1888年)の磐梯山爆発は大量の土砂を流出、桧原川などをせき止めて約300もの湖沼群を出現させた。五色沼はその代表的な沼で、幾つかの色が違う沼を総称していう。バス停五色沼入口から毘沙門沼、赤沼、深泥(みどろ)沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼と続き、ゆっくりと約1時間の散策。エメラルドやコバルトブルーが、磐梯山周辺のアカマツを映し出す。(JR猪苗代駅からバス30分で磐梯高原駅下車、またはパス25分で五色沼入口下車、徒歩5分)

中瀬沼
 磐梯、安達太良の山並みを背景に、水面を覆うばかりに広がる樹海が美しい。(会津バス磐梯高原駅からバス10分で国民休暇村下車、徒歩40分)

鋼沼(あかぬま)
 明治21年(1888年)の大噴火で誕生した水たまりの中で最大のもの。赤沢沼ともいう。極めて特殊な水質で硫酸イオンを多量に含む強酸性。マンガンイオン含有量が世界一、


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