ぼくたち、わたしたちの北塩原村-072/110page

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(3) 干ばつとのたたかい
1) 綱取堰下流の水のあらそい
日照りが続き、川の水量がへり、下流の村まで水が流れなくなってしまいました。そこで、下流の村人たちは夜中に上流にある堰をこわし、自分たちの村に水を流すようにしました。
堰をこわされた上流の村では、自分たちの水田に水が流れなくなるので、こわされた堰をもとにもどします。すると次の日、下流の村ではまた夜になって堰をこわして自分たちの村の水田に水を流すようにします。
そのたびに、両方の村が代官所へ訴え出るということが続きました。そこで、「水あらそい」に関係のない村の代表が立ち会い人となって相談をして解決をはかってきました。そして、下流の村は漆村に「水米」(水手米)を払うことで水利権(水を使う権利)を確保してきました。しかし、このような裁判をしても、時がたつとまた「水あらそい」がおきてしまいます。こういうことが何百年も続いてきました。
人々の願いはこうした水争いはやりたくないということでした。
そこで、水を確保するために堰をつくろうということで、協力して綱取堰をつくりました。
干ばつとのたたかい

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