会津盆地西部地区の農業 - 018/100page
しかし,ほかの町や村と同じように,米づくり中心の農業から,花や野菜,くだものづくりをふくめた農業へと変わりつつあります。花では菊づくり,くだものでは会津身不知柿(みしらずがき),くり,りんごづくりがさかんです。野菜のトマト,じゃがいも,きゅうりや生(なま)しいたけなども作られています。
「焼き物の会津本郷町」の名のとおり,焼き物は古くから伝えられ,町の中心的な産業として大切な役わりをはたしています。陶器(とうき)(原料が陶土(とうど)という土なので,土ものと言われている)のほかに磁器(じき)(原料が陶石(とうせき)という石なので,石ものと言われている)も作られています。磁器が作られているのは,関東(かんとう)地方より北では,ここ会津本郷町だけとなっています。
また,碍子(がいし)づくりも焼き物とつながりが深く,作り始められたのも明治(めいじ)時代の中ごろからで,日本国内でも早い方です。
さらに,先端技術(せんたんぎじゅつ)産業の工場もふえています。きれいな空気,豊かな水,交通の便など,工場を作るのに条件(じょうけん)が良いためです。町でも工業団地づくりを進めています。今では,テレビやステレオ,パソコンなどの部品を作る工場が多くできています。さらに,焼き物の技術をいかしたファインセラミックス(すぐれた性質をもった焼き物)の研究もさかんに進められています。
▲焼き物工場 ▲先端技術工場