会津盆地西部地区の農業 - 030/100page
(2)米づくりのさかんな会津盆地
会津盆地は長い所で東西10キロメートル,南北25キロメートルの広さがあり,標高(ひょうこう)170から250メートルの平らな土地が広がっています。盆地には阿賀川(大川),日橋(にっぱしがわ)川,宮川(鶴沼川)などの川が流れ,田植えのころにはたくさんの雪どけ水を運んできます。また,これらの川は,長年にわたって養分(ようぶん)をたくさんふくんだ土も運んできたのです。
会津盆地の夏は,気温が高く晴れの日が多いので日照時間(にっしょう)(日光を受ける時間)も長くなります。これは,いねの穂(ほ)に実がなることや,実がじゅうぶんに大きく育つためには大切なことなのです。
これらの土地や天候にめぐまれた会津盆地は,古くから米どころとして知られてきました。しかしながら,豊かな水を運ぶ川は,時には人々に水害をもたらしてきました。また,大きな川が流れていない土地では,水不足になやまされてきたのです。
こうした問題を多くの人々の工夫と努力で解決(かいけつ)しながら,人々は豊かな「米どころ」を作ってきたのです。
▲いねの花 ▲阿賀川の堤防 ▲ため池