金山町町勢要覧 -012/026page
妖精が見えるまち、金山1 自然教育村
金山町民宿組合 民宿「朝日屋」 栗城和夫さん
自然教育村会館、農業実習館、生活体験館。金山町が展開する自然教育村事業の中核となる施設群だ。金山町が、「自然教育村」を宣言したのは昭和五十二年。 以来、全国各地からやってきた子どもたちに「山村こそが持つ本当の豊かさ」をアピールするという「グリーンツーリズム」の発想を先取りした事業を行ってきた。 もうひとつの注目すべきは、これが人的交流のための事業だということ。外部から人を受け入れて金山町の自然を体験してもらうと同時に、受け入れる側もそこから 何かを得る。人と人との交流のための自然教育村なのだ。この自然教育村の現場を担う金山町民宿組合のメンバー、民宿「朝日屋」の栗城和夫さん(写真後列右) を訪ねた。
「生活体験館」前で民宿「朝日屋」を、もう二十年もやっているんですが、金山町・観光協会・民宿組合で運営している体験学習に講師をして参加しています。
今日もこれから茨城県のひたちなか市立大島中学校の生徒さんたちのソバ打ち教室があるんですよ。この自然教育村では、そのほかに、笹巻き、コンニャク、味噌、 豆腐などを作る教室もある。山菜採り、キノコの菌の植え付け、竹細工にワラ細工、桐細工。炭焼きもできれば渓流釣りもできる。和ロウソクや手まり作り教室もあります。 冬は「フェアリーランドかねやまスキー場」でスキーもできる。
学校単位で来るのは、神奈川県や茨城県の学校が多いですね。町内の民宿に分かれて泊まって、いろいろな体験学習をしていただいています。この二十年で、一万人 くらいは来てくれたんじゃないかな。
うれしいのはリピーターが多いということですね。毎年来てくれる学校もあるの。卒業した生徒さんが「昔ここに来たことがあるんです」なんて泊まりにきてくれたりもする。 一般のお客さんでも何度も来てくれる人がいるんですよ。それだけ、この金山は、自然とそこに暮らす人々に魅力があるということなんでしょうね。