鮭立磨崖仏 - 034/135page
@−青面金剛(しょうめんこんごう)
青面金剛は、病気を流行させないように祈る神です。
その中に伝尸病という、今でいう結核のような病を治すためお祈りするという信仰がありました。また、干支(えと)でいう庚申(かのえさる)の日には、体内にすむ三尸(し)という虫が、人の寝しずまるのを待って体から抜けだし、天に昇ってその人の罪を天帝に告げるので、庚申の日は眠らないで夜明けまで語り明かす、庚申講というのがありました。
この伝尸と三尸が混同して、青面金剛にお祈りするようになり、いわば主流派となって本尊の地位を占めるようになったようです。鮭立でも庚申講の祭神としていました。
江戸時代は庚申講が多かったらしく、青面金剛像や文字塔が多く残っています。現在、この講は只見町の一部で残っていますが、十二時頃にはお開きになるようです。
お姿は手が二本または四本、あるいは六本などがありますが、六本のものが多いようです。手には剣、宝珠、矢、宝輪、独鈷、弓をもっています。