鮭立磨崖仏 - 054/135page
H ― 竜頭観音(りゅうずかんのん)
お経には、観音菩薩は救うべき相手によっていろいろに身を変えて教えを説いて人々を救うと、書かれています。お経によって、二十五化身、二十八化身、四十観音、十五観音、三十二応現などが説かれています。法華経の普門品(ふもんぼん)というお経には、時や所、相手によって三十三に身を変えて説法するとかかれています。
この三十三身に因んで三十三観音があり、竜頭観音はその一つです。雲の上にいる竜に乗るお姿です。
また三十三という数にもとづいて、観音信仰で知られる霊場を参詣して歩く旅が、三十三観音巡礼札所めぐりです。近畿地方を中心とした三十三ケ寺で西国三十三ケ所がはじめられ、ついで坂東三十三ケ所がつくられ、更に秩父三十四ケ所ができ、その後は地域的な札所が各地にできました。会津には、会津三十三観音、御蔵入三十三観音などがあります。また一ケ所に三十三体安置するようにもなりましたが、この霊場は、隣り町柳津の久保田や、三島町の岩倉山にもあります。