鮭立磨崖仏 - 062/135page
L-@ ― 釈迦如来(しゃかにょらい)
お釈迦さまは慈悲と智慧の徳をそなえ、悟りをひらいて衆生を救い、仏教を教えたことはひろく知られています。
花祭りの天と地を指さしたかたちの誕生仏、苦行をしたのちに山を出るやせたお体にぼろぼろの衣服をまとった出山像、亡くなられるとき多数の人や動物が集って悲しみにくれる涅槃(ねはん)像などは、なじみ深いものです。
鮭立の磨崖仏は文珠菩薩、普賢菩薩を脇侍とした、いわゆる釈迦三尊像です。蓮華の座に坐ったお姿で、右手は施無畏(せむい)印というかたち、左手は衆生ののぞみに応じて与えるという与願印というかたちをしています。