鮭立磨崖仏 - 070/135page
M-A ― 勢至菩薩(せいしぼさつ)
弥陀三尊の一員として、観音菩薩とペアを組んで阿弥陀如来につかえるのが勢至菩薩です。
観音菩薩が阿弥陀如来の慈悲をあらわしているのに対して、勢至菩薩はその智慧をあらわしているとされています。またお姿は観音菩薩が蓮台をもっているのに対して、合掌しています。
人の臨終に際しては、観音菩薩とともに極楽浄土へ連れていってくれる菩薩として知られていますが、十往生阿弥陀仏国経というお経に、「人が深くこの経を信じ、阿弥陀仏を念じて浄土に往生したいと願えば、阿弥陀仏は観音菩薩や勢至菩薩など廿五菩薩をつかわして行者を守らせ、悪神悪鬼につけ入れさせないようにする」と説かれています。これは、弥陀三尊来迎図や廿五菩薩来迎図でよく見られるとおりです。
福島県の中通り地方には、弥陀三尊の来迎を石碑に刻んだものが多く見られます。