鮭立磨崖仏 - 114/135page
― 風神(ふうじん)
風神は、適当に風をおこして万物を育てる農業にとっては重要な神とされ、この神が怒ると暴風雨をおこして大きな被害を与えたり、逆に全然吹かなかったりすると信じられていました。この神が喜ぶときは、気候が順調になるというのです。
千手観音の従者の一員とされていて、雷神か水神と対になってまつられることが多く、浅草の浅草寺では雷神と対になっていて寺を護る任務についています。一般的には大きな風袋を背負って雲にのっている鬼のような姿が多いのです。鮭立の風神もこのかたちです。
光線のぐあいによって、大きな目がやさしく見えたりきびしく見えたりするかのようです。
石造物では同様のかたちに彫られていますが、文字を刻んだ塔のほうが多いようです。しかし、会津ではあまりみられないようです。