鮭立磨崖仏 - 128/135page

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 以上で鮭立磨崖仏の概要をみてきました。

 この磨崖仏の特徴は
 一、庶民の願いをこめた信仰の磨崖仏である。
 一般庶民の現世利益を切に願ったものであって、高遠な理論よりも、ただひたすらにすがるような願いの対象である。
 二、修験道の磨崖仏である。
 修験道で信心されていた尊像を数多く彫刻したもので、ここだけにある像が多く、全国でも珍らしいものもある。福島県内では他に類のない磨崖仏である。
 この二点にあると考えます。

 修験道が廃止されて草木の中に埋もれていたものが、会津高田町の郷土史家・大越大雄先生のご指摘によって保全の手が加えられようになったことは喜ばしいことです。地元では信仰の対象であり、また貴重な文化財である、この磨崖仏を守って子孫に伝えたいと考えています。また、郷土の未来を担う若い人たちにもこの本を読んでもらい、先人の残した宝をみつめ直してほしいと願っています。

 各尊名については風化がはげしくて判別出来ないものも多く、皆様の英知を頂いて研究解明することが出来たら、地域住民にとってたいへんうれしいと思います。

 最後に、駄文をはさみ文章は読みにくいところが多かったと思いますが、お容赦下さい。


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