ゆたかな下郷町の自然-039/105page
◆秋の七草
秋の七草は、大昔の人のよんだ歌によってもしられている。
秋の野に咲きたる花をおよび折りかき数ふれば七草の花
はぎの花おばなくずばななでしこの花おみなえしまたふじばかまあさがおのはな
『万葉集』に歌った秋の七草の歌である。
1.ススキ(薄、尾花)2.カワラナデシコ(川原撫子)3.キキョウ(桔梗)
4,オミナエシ(女郎花)5.フジバカマ(藤袴)
6.クズ(葛)7,マルバハギ(丸葉萩)
秋の七草の中で、5.フジバカマ(藤袴)は下郷には自生しない。フジバカマのなかまのヨッバヒヨドリやサワヒヨドリはある。カワラナデシコも少なくなり、なかなか見つけにくい。
【ススキ】(イネ科)
平地でも山地でも見られる多年草で、大きな株をつくる。
漢字では、薄、芒などが使われる。また、尾花ともいわれたり、茅とも言われたりする。
秋の七草では尾花で、秋の十五夜の月見にかざられる。
【カワラナデシコ】(ナデシコ科)
日当たりのよい河原などに生える多年草。秋の七草のひとつだが、最近は減少し、なかなか見付けるのが困難である。
〈旧楢原下の河原にて撮影〉
中山風穴地でも9月〜10月に見られる。これはエゾカワラナデシコである。