ゆたかな下郷町の自然-101/105page
おわりに
わたしたちの身のまわりには、いろんな生き物がいて、いろいろな生き方をしている。その生き物の中には、一食でも食べないと弱ったり、死んでしまったりする小鳥などがいるかとおもえば、一週間も10日もえさにありつけなくとも、じっと我慢して生き続けるクモのような生きものもいる。
あなたはどのくらいの間食べないでいられますか。
わたしたち人間は、寒いときにはストーブを、あついときには扇風機やクーラーをかけて生活しているが、小鳥たちは、どんなに寒い冬の夜もストーブやこたつなどなしにじっとたえている。人間ほど弱いぜいたくな生きものはいないと思いませんか。
また、花壇の花は、ごうかで、色もあざやかで美しいが、野原や山に咲く野草はまた、かくべつの美しさをもっていると思いませんか。
人間のためにいためつけられている草花や、虫たちやたくさんの生きもののいることに気づき、わたしたちが手助けできる生きものは、みんなで守ってやらなければならないと思います。それには、草花や生きものをもっと知らなければいけないし、もっと花や虫たちに近づき、その生活のしかたを分かってやって、共に生きることを考えなければなりません。
▲高山植物 大峠に咲く〈ミヤマシャジン〉
虫が少なくなること、草花が地球上から無くなっていくことは、私達人間の生活もあぶなくなってくることなのです。
郷土の自然をじっくり見つめなおしてみよう。(編集者一同)