原子力とわが町 - 026/079page
原子燃料サイクル 原子燃料サイクルとは
原子力発電の燃料をリサイクルして使うことは、エネルギーの長期的な安定供給の確保、放射性廃棄物の処理処分に伴う環境負荷の軽減の側面などから我が国の原子力政策の基本となっています。
燃料の流れを追っていくと、再処理することによってウラン資源を繰り返して利用できることが分かります。このように、ウランやプルトニウムといった原子燃料を再利用することを「原子燃料サイクル(核燃料サイクル)」と呼んでいます。
現在、我が国では試験研究段階にあるものも含めると、原子燃料サイクルに必要な施設が一通りそろっています。
採 鉱
製 錬
転 換
濃 縮
再転換
成型加工
発 電
再処理
再利用
ウラン鉱石(粗鉱)を鉱山から採掘します。
鉱石の中に含まれているいろいろな不純物を取り除き、イエローケーキ(ウラン精鉱)
にします。
イエローケーキを六フッ化ウランにします。
六フッ化ウランには、燃えやすいウラン235が0.7%しか含まれていないのでそれを3〜
5%に濃くします。
濃縮された六フッ化ウランを二酸化ウランにします。
二酸化ウランを焼き固めてペレットにし、ジルコニウム合金の被覆管に封じ込め、それ
らを燃料集合体として組み立てます。
燃料集合体を原子炉の中へ入れて使用し、電気を起こします。
3〜4年くらい使用した燃料(使用済燃料)を燃え残ったウランや新しく生まれたプルト
ニウムと放射性廃棄物に分離します。
回収されたウラン及びプルトニウムは、再び燃料として用いるため加工されます。