ほたるとびかう 富岡川-008/021page
沢や滝には、こんな言い伝えがあります。
★井戸尻沢
昔、糠塚に長者がいました。広いやしき内には、豊富な水の出る井戸があちこちにありました。その井戸からあふれ出た水が、流れおちてできたのが井戸尻の沢だそうです。
★十三淵の滝
昔から、この附近の子ども達の川遊びの場でありました。およいだり、魚をとったりしたということです。滝の高さが十三尺(約4メートル)あるところがら、その名がついたということです。
★落合の滝
たかどや山や三郡森の方から流れてきて一つになった毛戸川の上流と、伝吉沢との合流したところにあります。二つの流れが落ち合った場所にあるので、土地の人々は、落合の滝とよんでいます。
★金穴の沢
沢の近くに、入口たて3メートル、よこ2メートル、奥行30メートル位の、人が掘ったほら穴があります。昔、ここから鉄分を含んだ土を掘った跡だといわれています。しかし、ふしぎなことに、堀りだされたはずの大量の土は、その附近にはみあたらなかったそうです。
・清水沢
清水がわきでて沢になっていることから、その名がついたそうです。水量もかなり多く、水がきれいです。
・かじゃの沢
昔、この沢の近くに、かじゃが住んでいたという言い伝えから、土地の人々はそう名づけてよんでいるそうです。
以上の三つの沢の名称から、こんなことが考えられるそうです。昔、金穴から堀つた鉄分をふくんだ土を、清水沢で、土を流して鉄分だけを採り、かじゃのところで鉄に鋳って、都路の方へはこんだ人々がいたのではないだろうかと。
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