まんが吉田富三博士の生涯 -020/204page
富三の父 喜一郎(きいちろう)は 造り酒屋の三代目です
自分の作る酒を 五大洲(ごだいしゅう)と命名していました
そんな名を 付けるだけあって 天下国家のことを考えるのが好きで 若い頃から村でただ一人 徳富蘇峰(とくとみそほう)の「国民新聞」を東京から取り寄せて読んでいました
「世が世であれば もし 勝手が出来れば…… 外に出て 大きな仕事をしたかったなぁ……」
とは 本人の言葉ですが 結局、自分一人の感情の問題と 堪(こら)えたらしいのです