まんが吉田富三博士の生涯 -061/204page

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まんが吉田富三博士の生涯61ページ

田子勝弥(たごかつや)の家の廊下には本棚がありました
そこには 生物学者とは思えない文学志向の本が並んでいて 富三はそこを宝の山と呼んで利用していました

「石川啄木(いしかわたくぼく)や夏目漱石(なつめそうせき)もいいけど 俺は森鴎外(もりおうがい)の作品が好きだな」

富三は文学の魅力を知りました 「文士の道もいいなぁ…」

「俳句もいい! 芭蕉・蕪村
夏草や兵(つわもの)どもが ゆめの跡…
オレも詠(よ)んでみるか」

ちなみに 富三の俳号を三里(さんり)と称し 一生句を作り続けました


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