福島県内水面水産試験場要覧 -005/007page
6 研究している淡水魚
イワナ(サケ科イワナ属)
本州では、河川の最上流部に住む魚であり体側に黄色、橙色、白色斑点が散在する。河川残留型と降海型(アメマス)があり、動物食。2年目以降の秋に成熟する。
ヤマメ(サケ科サケ属)
河川の上流部で淵、早瀬、落ち込みが交互に連なるところに住む。イワナの生息域よりもやや下流のことが多い。多くは2年目の8〜11月に成熟する。
ニジマス(サケ科サケ属)
腹面を除くほぼ全身に多数の黒点を有する。1877年に米国から持ち込まれた移入魚。人工貯化が容易で冷水魚ではあるが比較的高水温にも強く、九州以北の各地で広く養殖されている。
サクラマス(サケ科サケ属)
ヤマメの降海型で生後2年目に銀毛化して川を下る。成魚は銀白色で背部と尾びれに小黒点が散在する。春の雪解けによる増水期と台風による増水期に遡上し、産卵後死亡する。
ニシキゴイ(コイ科コイ属)
マゴイの一種で、鑑賞魚として飼育されており、1780年から新潟県で飼われ始め、今では全国に広まっている。
ウグイ(コイ科ウグイ属)
ほぼ日本全国に分布しており、ハヤ、アカハラと呼ぶ地方もある。河川の上流域から河口域、湖沼などに広く分布し、酸に強く強酸性の水域にも生息する。
カジカ 〈カジカ科カジカ属)
日本の固有種であり、淡水域で一生を終わるものと、海との間を回遊するものがいる。 肉食性で水生昆虫を主にとっているが、底生小動物のほか小魚も食う。
コレゴヌス(サケ科コレゴヌス属)
北米大陸、北部・中部ヨーロッパ等に生息しており、本県には1988年に移入された。湖沼性の魚で主な餌はミジンコなどのプランクトン動物である。