平成13年度 事業報告書 - 068/171page

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2 イカナゴ資源調査

松本育夫*・安岡真司

目     的

 本県の沿岸小型船による船びき網漁業の重要種であるイカナゴ(以下、幼魚を「コウナゴ」、成魚を「メロウド」という。)について、平成13年漁期の漁獲実態及び魚体特性を把握し、資源診断の基礎資料とする。

方     法

 水産試験場と漁協魚市場を結ぶ水産資源管理支援システムから、漁協別にコウナゴ及びメロウドの旬別漁獲量を集計した。システム未整備漁協分については福島県水産事務所資料により補った。コウナゴについては、相馬原釜・請戸・久之浜・沼之内魚市場で旬1回採集し、100尾の全長と100尾合計重量を測定した。メロウドについては、相馬原釜・請戸・久之浜魚市場で旬1回採集し、100尾について全長・体重を測定し、うち40尾について耳石を採取し年齢査定を行った。

結     果

(1) コウナゴ

 平成13年は2月中旬から5月下旬まで漁獲され、漁獲量は2,998tであった(表1、図1)。漁期中の全長組成の推移を図2に示したが、4月まではモードが概ね40mm以下と、比較的小型のまま継続した。漁獲尾数は約172億尾と推定された(表2)。

(2) メロウド

 平成13年の漁獲量は5,721tであった(表3、図1)。漁獲尾数は約4.6億尾と推定された(表4)。
 全長組成及び年齢組成を図3に示したが、モードが13cm台、1歳魚が60%以上と、過去に比べ小型・若齢魚が主体であった。

図1


*現 水産事務所


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福島県水産試験場の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。