平成13年度 事業報告書 - 072/171page

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3 イカナゴ稚仔魚分布調査

松本育夫*・安岡真司
佐藤忠勝*・泉 茂彦

目     的

 本県沿岸域に出現するイカナゴ稚仔魚の発生状況を把握し、漁況予測の一資料とする。

方     法

 コウナゴ漁期前一斉調査は、平成14年2月2〜3日にかけて、民間船により実施された。調査定線は鵜ノ尾埼沖、真野川沖、請戸沖の3線とし、定点は各定線とも水深10mの点を基点に2マイル間隔で沖合12マイルまでの7点とした(図1)。採集には丸稚ネット(口径1.3m、円錐型、側長4.5m、モジ網部2.9m、絹部L6mGG54)を用い、表層及び中層(曳網索20m、重り15kg、浮子綱10m)を水平に、船速約2ノットで5分間曳網した。

 採集した標本はホルマリンで固定した後、水産試験場において稚仔魚の選別を行い計数した。

 また、100尾以上採集された定点の標本から50尾を抽出し、実体顕微鏡により全長を測定し、各定線全体の全長組成を推定した。

結    果

 調査結果については、平成14年2月19日に行われた相双地域コウナゴ・メロウド漁業調整委員会において報告した。以下その概要について述べる。

・ 調査時の表面水温は9.1〜12.6℃で、前年よりも高めであった。採集尾数は最大4,827尾で、各定線毎の採集尾数は鵜ノ尾では前年を大幅に上回り、真野川・請戸では大きく下回り、3定線合計では約2万尾と昨年をやや下回ったものの、近年では中位程度であった。(表1、表2)
・ 採集されたコウナゴの全長は、鵜ノ尾・真野川では5o台主体、請戸では4mm台主体で、前年
と比較すると全般に小さめであった。(図2)
・ これらのことから、今年の発生は平年並と推定された。


*現 水産事務所

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