平成13年度 事業報告書 - 074/171page
4 イシカワシラウオ資源調査
松本育夫*・安岡真司
目 的
漁期中のイシカワシラウオの漁獲実態及び成長過程を把握し、資源管理効果を推定するための基礎資料とする。
方 法
水産試験場と漁協魚市場を結ぶ水産資源管理支援システム等から、漁協別に月別漁獲量を集計した。漁期中に船びき網またはさし網で漁獲されたイシカワシラウオについて、相馬原釜(または新地・鹿島)・請戸・久之浜(または沼之内)魚市場で月2回採集した。このうち100尾について全長・体重とした。
結 果
平成12年漁期(平成12年12月〜13年4月)の調査結果について、13年漁期解禁前に漁業者検討会の事務局である福島県漁業協同組合連合会あてに報告した。以下その概要のみを述べる。
(1) 漁獲高
船びき網による平成12年漁期(平成12年12月〜13年3月)の水揚量は12,197kgで、前年(6,605kg)を上回った。平均単価は4,241円で、前年(6,154円)を下回った。(表1)
さし網による本漁期(平成13年1月〜4月)の水揚量は5,694kgで、前年(2,878kg)を上回った。平均単価は5,698円で、前年(7,189円)を下回った。(表2)
(2) 成長
相馬(原釜・新地・鹿島水揚)では、12月に全長55〜60mm(体重0.4〜0.5g主体)であったものが、漁期の進行に伴い大型化し、2月以降は全長65〜75mm(体重1.0〜1.5g主体)となった。(図1・1、2-1)
双葉(請戸水揚)では、12月に全長50〜55mm(体重0.2〜0.3g主体)であったものが、2月以降は全長65〜75mm(体重0.9〜1.2g主体)であった。(図1-2、2-2)
いわき(久之浜・沼之内水揚)では、12月に全長55〜60mm(体重0.3〜0.4g主体)であったものが、2月以降は全長60〜70mm(体重0.6〜1.2g主体)となった。(図1-3、2-3)
*現 水産事務所