平成13年度 事業報告書 - 091/171page
W 資源評価調査
松本育夫*1・水野拓冶・早乙女忠弘
八多宣幸*2・吉田哲也・山廼辺昭文
根本昌宏・冨山 毅・石田敏則目 的
国は、我が国周辺水域における水産資源の回復と持続的利用を図るため、科学的基礎となる主要魚種の資源評価に必要な資源調査を独立行政法人水産総合研究センターに委託し、同センターは、資源の解析に必要な各種資源調査や基礎データの収集を全国の水産試験場等に委託している。
本県においても、これら調査に参画するとともに、得られた知見を広報して本県水産業の振興に資する。方 法
(1) 標本船調査
漁業者の一部に記帳依頼した操業日誌のデータから、沖合底びき網、小型底びき網及びサンマ棒受網漁業の操業実態を把握した。
(2) 生物情報収集調査
産地魚市場に水揚されたマイワシ、カタクチイワシ、マサバ、ゴマサバ、マアジ、ブリ、サンマ、スルメイカ、ズワイガニ、マダラ、スケトウダラについて魚体測定を行った。
(3) 沿岸資源動向調査
カレイ類、メヒカリの水揚量を把握し、魚体測定を行った。
(4) 新規加入量調査
底びき網調査によりマダラ・スケトウダラの幼魚を、餌料板びき網・ソリネット調査によりヒラメ幼稚魚の出現状況を把握した。
(5) 沖合海域海洋観測等調査
東北ブロック海洋観測調査実施指針に基づき、本県沖合定線の海洋観測を実施した。また、沿岸定線を含む海洋観測時に改良型ノルパックネットを用いた卵稚仔採集を実施し、マイワシ、カタクチイワシ、サバ属、ウルメイワシ、イトヒキダラ、コノシロ、マアジ、スルメイカについて査定を行った。
結 果
調査結果については、指定された入力様式にもとづきFRESCO端末にデータを入力し、関係水産研究所に送信した。また、各々の調査や魚種毎の報告会等において、取りまとめた成果を随時報告するとともに、必要な情報は県内関係機関に広報した。
ここでは、主な調査の実績概要を表1〜表3に示した。
*1現 水産事務所 *2現 (財)栽培漁業協会