第3次福島県長期総合教育計画(昭和60年度〜昭和70年度)-000-01/181page

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 今日の我が国における科学技術の進歩と経済の発展は,国民の生活水準を肉上させ,豊かな社会をもたらしました。

 このような社会も,都市化などの進行に伴い,人々の連帯感や相互扶助の精神の希薄化,家庭や地域社会の教育機能の低下が指摘され,受験競争の過熱化や青少年の問題行動の増加など1教育にかかわる様々旗問題が生じております。一方,技術革新・情報化,高齢化,国際化の進行などに伴い,新たな知識・技術の習得や自己の充実・啓発と生活の南上を目指して適切な学習の機会を求めるなど,人々の精神的,文化的な欲求が高まっています。

 こうしたことから,未来社会に柔軟かつ主体的に対応し得る入間の育成を図るため,困難に立ち向かう強い意志,生涯にわたって学習しようとする意欲,自己を抑制し他人を尊重しつつ良好な人間関係を築いていくことのできる資質などが重要視されております。さらに,先人の築いた優れた文化と伝統を継承し,これを発展させ,個性豊かな新しい文化を創造することが求められております。

 県教育委員会においては,こうした動向を踏まえ,県の「新福島県長期総合計画」に対応して,「第3次福島県長期総合教育計画」を策定いたしました。この計画は,教育・文化行政に対する県民の期待にこたえ・しかも21世紀に向かって社会の変化に対応し得る教育行財政運営の基本として,今後11年間の本県の教育・文化の発展を期して策定したものであります。

 教育を取り巻く環境は極めて厳しく,将来の見通しを的確にとらえることは困難な状況にありますが,この計画を達成するためには,県はもとより市町村及び関係機関にあっても積極的な対応が必要であり,関係者をはじめ,県民各位の一層の理解と協力をお願いする次第であります。

 終わりに,計画の策定に当たって御指導をいただいた創価大学教授(国立教育研究所名誉所員)木原健太郎氏,宇都宮大学教授斎藤健次郎氏をはじめ,策定に関する会議の委員の方々並びに関係各位に対し,厚く御礼申し」上げます。

昭和60年3月

福島県教育委員会教育長 佐藤昌志


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