第4次福島県長期総合教育計画(平成5年度〜平成12年度)-009/136page
第1編
生涯学習振興計画
第1 主要課題と計画の基本的方向
1 生涯学習の基盤整備
生活水準の向上,自由時間の増大,高齢化の進行等を背景として,人々の生涯学習への関心が高まって
おり,県民一人ひとりがいつでも,どこでも,生涯の各時期に応じた学習活動ができるよう,生涯学習支
援体制の整備や学習の場の拡充など,生涯学習の基盤の整備を進めていくことが求められています。
このため,学校教育,社会教育及び文化・スポーツなど県民のあらゆる学習を視野においた生涯学習支
援体制の整備を図るため,関係行政機関が行う各種の施策の総合的な調整を行い,生涯学習体系への本格
的な移行に対応します。また,市町村の生涯学習の振興を図るため,生涯学習モデル市町村を指定すると
ともに,市町村における生涯学習の振興を担う専門的な職員の設置を促進するなど,生涯学習を進めるま
ちづくりを推進します。
さらに,県民の生涯学習を支援するに当たり,中心的な役割を担う施設の整備に努めます。
次に,情報通信機能と快適な学習・生活空間を備えた学習施設の整備(インテリジェント化)を促進し,
これらの施設が地域における学習の拠点としてその機能が最大限有効に活用されるよう努めます。
2 生涯学習機会の整備充実
現在,県が行う生涯学習に関する事業は320事業(平成4年度)を数えていますが,社会の変化により多
様化,高度化している県民の学習需要に応えるため,学習機会を更に整備充実していくことが求められて
います。
このため,部局間の連携による県事業の効果的な実施や市町村事業への積極的な支援・協力及び民間教
育事業者が実施する事業に関する情報提供を行うなど,幅広い分野にわたって県民が学習できるよう機会
の整備に努めます。また,急速に進む職業技術の革新に対応し,職業生活を実り豊かなものにするため,
職業上の知識・技術等を再度系統的に学習できるリカレント教育を,高等教育機関等との連携を図りなが
ら推進します。
さらに,学校と地域が密接な連携を保ち,郷土の文化や歴史などに関する授業に地域の協力を得たり,
地域の要請による学校の教育機能や場の開放を促進するとともに,社会教育施設の積極的な活用促進に努
めます。
次に,県民の間には健康と心の豊かさを求めて,生涯にわたり日常生活の中で様々な文化活動やスポー
ツ活動に親しみ,実践しようとする人々が増えてきています。このため,県民の文化活動への参加を一層
促進するとともに,生涯スポーツ活動の普及・拡充に努めます。
* 生涯学習モデル市町村:人々の生涯にわたる学習活動を支援するため,生涯学習の推進体制や学習情報の提供,学習の場や
機会の整備を補助事業により,総合的に実施している市町村。