教育福島0069号(1982年(S57)02月)-065page

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ふるさと探訪

塩崎の七福神(白沢)

白沢村白岩字塩崎の八田内地区に伝わる祝福芸で、毎年一月七日夜に戸ごとにめぐって行われています。

踊りは、まず稲荷の導きで七福神が次々と舞込み、それぞれ座に着くと道化が二人出

おどけたしぐさでマブシを織り、養蚕の安全を祈ります。

このあと少年少女による美しい手踊りが続きます。

お正月にふさわしい華やかな芸能で地方色も濃く、全国的にもめずらしいものです。

所在地 安達郡白沢村白岩字塩崎

あとがき

あとがき

○雪どけのつららが、古い木造校舎の廂に林立している。やわらいだ陽光を頑に拒んだ寒気が、頬に痛い。………・送辞がよまれ、答辞がのべられるころになると、涙が一堂を満たす。音楽の老教師が、緊張した面持ちでオルガンの鍵に指を進める。弾きなれたはずの音色がなぜか重い。メロディにひきずられるように、涙声があとを追う。そこには、さきほどまでの凛乎さにかわって感情の潤いだけが存在する。曲名は、「蛍の光」「仰げば尊し」。遠い昔の卒業式の想い出である。そしていま、また「わかれ」の季節がやってきた。

○演歌にも、「わかれ」に「なみだ」はっきものでなくなったという。「わかれ」は所詮、あたらしいものへの出会いであってみれば、それでいいとも思う。だが、なにかが欠けているのも事実である。失われたものが、「こころ」でないようにと願う。

○「さようなら」そして、「こんにちは」

(ひ)


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