教育福島0090号(1984年(S59)04月)-037page

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委員会より「ふるさとづくり少年教室」の研究指定をうけ、「わが町のみんなの社会教育・体育」をめざし当事業を推進しました。以下事業運営における「評価」にしぼって述べてみます。その際、単に授業の実施のみでなくその成果をどう評価するかという視点で、一人一人の教室生が当事業のめざすところ、即ち到達目標をどの程度身につけたかを「形成的評価」を導入して評価しようと試みました。

(1) 諸問題の発見

実践の中で次のような問題点が発見された。

・あきっぽいこと、・人を頼りにすること、・引っ込み思案、・自分勝手であること。

(2) 問題解決への手だて

帰属意識を高めて、係等の役割を十分に果たさせた。また集団の中での個人を尊重し、異年齢間の交流を深めさせた。

※各回について指導した学習内容について、そのつど評価し、グループ及び子ども個人の到達度の確めを示したものである。

(3) 評価(表2)

形成的評価の対象は、学習者の一人一人に行なわれるものであり、そのためには指導者(教師)が学習目標を正しく理解、把握し、そのうえで具体的に指導していくことが重要である。このことに注意して指導した結果、

・参加意識に大きな変化がでた。

・自立性、創造性が伸びた。

・連帯・奉仕の心が芽ばえた。以上のほか、指導者側でも、自己評価が行われてマンネリ化の防止にも役立ち発展性のある効果的な事業の運営に役立った。

 

四、まとめ

 

教育委員会では、町民の自発的なスポーツ活動に協力しつつ、あらゆる機会、場所に個人の適性や健康状態に応じてスポーツができるよう条件整備に努めております。スポーツ会の設立もその一環であり、その効果的運営の一方法として形成的評価の導入も試みたわけであります。

またこれらの活動のうえで、町の体育協会が大きな力を発揮してきましたのも民間主導型の社会体育の振興にも有意義であると思われます。

 

おわりに

 

青少年育成会、地区スポーツ会(いづれも全戸加入)が社会教育の面のみならず、明るい町づくりに役立っていることは論をまちません。

今後は、公民館、体育館職員が、より創意工夫をした事業の運営にあたり社会教育のよりよい発展を期したいと考えております。町でも、カントリーパーク(特定地区公園)を建設中であり、積極的な町の未来像を策定していこうとしていますので、さらにスポーツ活動の充実をはかりたいものと考えております。

(社会教育主事 佐藤 碩彦)

 

第2 形成的評価と指導の展開(一部)

 

 

 

 


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