教育福島0091号(1984年(S59)06月)-051page

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書 増田忍石 聴於無声視於無形(礼記)

声無きに聴き、形無きに視る。

声無きに聴き、形無きに視る。

礼記は、子が子としてある以上、親への思慮をこのように示しているが、決して親孝行を押しつけてはいない。これは、憐欄の情の発露を問いかけた言葉であろう。

いまの政治や福祉などの視点にあてはめても、それなりの意味があるようだ。

編集後記

天候不順なのか異常気象なのか、毎日の天気のかわりようは、仕事にも影響を与えそうで、着るものにさえ心配がでるこのごろです。

ところで四・五月号にはいくつかの校正ミスがあり、各方面へ御迷惑をかけてしまいました。お詫び致します。

さて六月号は、従来の誌面構成をだいぶかえてみました。グラビアは話題性、季節感を盛りこみ、随想も、多くの方に執筆していただけるよう工夫してみました。告知板は、教育委員会からのお知らせを中心にまとめ、その他必要に応じて広報事項を別仕立てで掲載するように努めました。読者諸氏の御意見をもとにさらに検討を加えていきたいと考えております。

特に本号では「生徒指導の充実」を特集で組みました。生徒指導は学校教育の中でも大きな柱です。世阿弥は息子の元稚が「隅田川」を演じる際、その演技に悩んでいたところ、「して見て、よきにつくべし」と言っている。その意は、自由な精神とそれにもとづく自由な実践を説いたものと思います。教育においてもこの精神は大事なものではないでしょうか。生徒指導の面でも非行対策という対症療法のみでなく積極的に問題解決に取り組む日常的な実践の積み重ねを「して見る」ことが必要であると思います。

教育福島 '84 6月号 Vol・91 昭和59年6月15日発行

■発行所 福島県教育委員会 ■発行者 村岡房之助 ●印刷 福島印刷センター


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