教育福島0135号(1988年(S63)11月)-002page
文化の窓
県立博物館企画展案内
「鉱物の世界」
会期一月二十一日(土)〜三月十九日(日)
会場県立博物館
「鉱物」と聞いてすぐ思い浮かぶのは、透明で規則正しい形をした水晶、美しい宝石の代表格であるダイヤモンド、黄色い金属光沢をもつ角ばった黄鉄鉱などで」よう。鉱物は自然がつくる美の最たるものですが、その第一の理由は、鉱物のほとんどが規則止しい形をもった"結晶"であるためです。
自然界には、実に二千種類以上の鉱物がありますが、そのうちおよそ三百種類の鉱物が、地球の表層の岩石や土の中に存在しています。
この企画居ては、自然界にある様々な鉱物を紹介するとともに、特に東北地方に特徴的に産する鉱物かとのようにしてつくられたかを明らかにします。
展示は次の七つのテーマから成り立って-ます。
一、「鉱物とはその表情と性質」鉱物のもつ一般的性質や結晶の構造について、示す導入部分です。
二、「いろいろな鉱物」自然界に存在する様々の種類の鉱物を分類して展、示します。
三、「東北地方の鉱床-特定の鉱物の濃集帯である鉱床について、特に東北地方の金属鉱床にはどんな鉱物があり、それはどのような場でどのよ、うにしてできたかについて、示します。
四、「阿武隈のペクマタイト鉱物」阿武隈山地に分布する花岡岩に伴うペグマタイト鉱物は、その質・量ともにわが国で第一級のものです。ここではその代表的なものを展示し、そのなりたちについて示します。
五、「宝石」美しい鉱物の代表的なものである宝石を、その原石も含めて展示します。
六、「岩石をつくる鉱物」ほとんどすべての岩石は鉱物の集合体であるという観点から、岩石のできかたについて孝えます。
七、「鉱物の素顔」実際に鉱物に触れたり、
硬さを比ベたり、顕微鏡で鉱物を観察したりできる体験コーナーです。この他、めったに見られない珍しい鉱物や大きくて美しい鉱物を展示します。ぜひご観覧ください。
▲水晶(石川町中野)
▲スカルン鉱床中のザクロ石(霊山町伊達永井鉱山)
▲胆バン<自然硫酸銅>(岩手県・土畑鉱山)