教育福島0139号(1989年(H01)06月)-002page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

教育福島0139号(1989年(H01)06月)-002page


文化の窓

第二回企画展

まちの成立とにぎわい

会期七月四日(火)〜九月三日(日)会場県立博物館

この企画展は、福島県立博物館が二年間にわたって、会津若松市と須賀川市をフィールドに行ってきたテーマ研究「まちの歴史と民俗」の成果を踏まえて開催されるものです。会津若松市はいうまでもなく、福島県域における近世最大の城下町でした。一方須賀川市は中世領主二階堂氏が滅んだ後、近世には白河藩領の宿町として栄えました。またそこに住む町人たちによる町会所を中心とした自治機構の発達した町として、更には亜欧堂田善などの文化人の活躍した町としても知られています。このように近世において異なった性格を有した二つの町を視野に据えながら、まちの空間構成やそこに育まれた文化、そして生活した人々をとらえたいと考えています。

そのため展示においては、まちという空間にスポットを当て、その空間構成を示す城下絵図や町割図をはじめ、町で暮らした武士や商人・職人たちの生活の息吹や文化を伝える商家の看板や職人道具、風俗を描いた絵、屏風などの資料を中心に展示します。

主な展示資料としては、武士の文化の象徴としての江戸城障壁画下絵をはじめ、江戸図屏風、若松城下絵図屏風、洛中洛外図屏風などや、耕地之図、株仲間帳あるいは薬屋看板、帳場机や帳場箪笥などの商家の店先の様子を伝える資料のほか、様々な職人たちの道具や製品、更に職人尽絵屏風などを予定しています。

まちのにぎわいと店の様子(洛中洛外図屏風より)

まちのにぎわいと店の様子(洛中洛外図屏風より)

繁栄の様子を今に伝える商家の看板

繁栄の様子を今に伝える商家の看板

洛中洛外図屏風石雙(県立博物館蔵)

洛中洛外図屏風石雙(県立博物館蔵)


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。