教育福島0151号(1990年(H02)11月)-004page
文化の窓
企画展
日本の音色
−楽器の源流をたずねて−
会期一月十九目(土)〜三月二十一日(日)会場県立博物館
現在、私たちの身のまわりにある楽器にはさまざまなルーツがあります。最も古いものでは、遠く縄文時代に起源を持つ土笛などがありますし、その後、シルクロードを通って飛鳥時代に日本に伝えられた雅楽の楽器、雅楽から発展し、武家社会の「能」などの芸能に使われた楽器、庶民の生活の中でまつり等に使われた楽器などが現代の日本音楽の主なルーツになっています。
企画展「日本の音色」では、国宝桜ケ丘銅鐸をはじめとする多くの実物資料を用いて、原始時代から近世に至る楽器の歴史を以下の五つのテーマに基づいて展示し、楽器の変遷を通して各時代の特色を探ります。
1)古代の調べ
2)古代の演奏者たち
3)雅楽の世界
4)武家の芸能と社会
5)庶民の芸能と楽器
また、古楽器の音色を自由に聴くことができるコーナーを設け、実際の音に触れていただくとともに、琵琶の弾き語りによる「平家物語」の演奏や、箏・笛などのミニ演奏会なども予定しています。
松平容保公愛用 鼓 館蔵
国宝桜ケ丘1号銅鐸 神戸市立博物館蔵
国宝桜ケ丘10号銅鐸 神戸市立博物館蔵
原山1号墳出土人物埴輪 琴を弾く人 館蔵