教育福島0157号(1991年(H03)09月)-006page

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提言

高等学校教育改善の方向

福島県高等学校長協会会長 佐川六郎

 

学校の在り方について、次の視点を重視することが必要であると提言している。

 

第十四期中央教育審議会の答申は、高等学校教育における基本的な課題を指摘し、今後の高等学校の在り方について、次の視点を重視することが必要であると提言している。

(ア) 量的拡大から質的充実へ

ゆとりのある学校生活、生徒と教師のふれあい、生徒の特性にきめ細かな対応、生徒の自己理解の深化など。

(イ) 形式的平等から実質的平等へ

指導内容・指導方法の工夫、多様な選択のできるシステム、選択能力の育成、基礎・基本の重視など。

(ウ) 偏差値偏重から個性尊重・人間性重視へ

評定尺度の多元化、個性の伸長、特別活動の重視など。

これらについては、今までも各学校で取り組んできたことであるが、その理念の普及や深化などが不十分であったことは否めない。従って、示された視点のもとに学校現場の見直しをする必要があると思われる。そのためには、教師自身の意識の変革を進めながら、共通理解を得るなど内部からの自主的な取り組みをすることが決定的な意味をもつことになり、学校現場の責任はいよいよ重大であると痛感している。

 

【筆者紹介】

佐川六郎・さがわ ろくろう

昭和  六年 石川町に生まれる

昭和三十二年 日本大学法学部卒業

昭和四十九年 一高等学校教育課指導主事

昭和五十四年 県立須賀川高等学校教頭

昭和五十五年 総務課主任管理主事兼行政係長

昭和五十八年 一高等学校教育課主幹

昭和六十一年 県立浪江高等学校長

平成  元年 県立安積女子高等学校長

平成  三年 県高等学校長協会会長

○これまで、県高等学校長協会相双支部長、県南支部長、大学入試対策委員長、普通部会学力向上対策小委員長などを歴任した他、県高等学校文化連盟会長を三期務めている。著書に「高等学校生徒指導ノート」がある。

 

 

 


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