教育福島0161号(1992年(H04)02月)-011page

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な知識・技術の修得を目指す高度な学習需要も増大してきています。このような社会変化を背景に、本格的な生涯学習体系への移行を目指し、生涯学習推進組織の整備を図るとともに、学習情報の提供や学習機会の拡充などに努めてきました。今後、県民の学習需要は更にその高まりが予想されるところから、県民が行う学習活動への支援体制の整備強化を図りながら生涯学習の基盤づくりを一層推進していくことが望まれます。

このため、広く県民に生涯学習に関する成果の発表や考える場を提供するとともに、ニューメディアの特性を活用した新たな学習情報提供システムの構築に努め、生涯学習施策推進の中心機関としての役割を担う施設の設置について検討します。また、人間形成の基礎となる青少年期における生活体験の場としての少年自然の家の設置を推進します。さらに、平成二年六月に制定された「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」に基づく諸施策をより効果的に推進するための新たな組織として社会教育課を生涯学習課に改組し、生涯学習班を設置するなど、新しい時代に対応した生涯学習推進体制の整備に努めます。

 

〔重点施策を具体化する事業〕

新) 「生涯学習ふくしまフェア」(仮称)の開催

○ 生涯学習データバンク情報提供事業

○ 生涯学習県民講座

○ 生涯学習情報提供システム整備事業

新) 福島県いわき少年自然の家(仮称)の建設の推進

 

二 "ふくしま新時代"を担う人材育成のための学校教育の充実

 

〔重点施策の視点〕

国際化や情報化の進展は、今日、時代や社会の変化をもたらし、ますますその度合いを強めてきています。このような動向に対応するため、これまで外国青年招致事業の拡充や現職教員の海外交流事業など、国際化に対応した事業を推進するとともに、平成元年三月に策定した「学校におけるコンピュータ等の教育的利用基本計画」に基づく教員研修の充実など、情報化に対応した事業の推進に努めてきました。今後も国際化・情報化の潮流は、更に本格化していくことが予想され、現在の児童生徒は、将来の高度に国際化・情報化された社会に生きていくことが余儀なくされるだけでなく、そのような社会の発展と“ふくしま新時代”を担い、明るい未来社会を築いていかなければならない大切な存在です。したがって、これからの学校教育においては、国際化と情報化への対応を軸とした教育の改善充実を図る施策を総合的かつ積極的に推進し、社会の変化に自ら対応できる心豊かなたくましい人間の育成に努めていく必要があります。

このため、これからの国際化・高度情報化社会に児童生徒が主体的かつ積極的に参加し、その役割を担うことができるよう、これまでの事業の改善充実に併せ、国際理解・国際交流及び科学の進展に関する関心と意識の高揚を図る事業や情報化の進展に対応した教育の改善充実を図る施設設備の整備充実などに努めます。

また、新世紀を担う心身ともに健康な児童生徒の育成を図るため、現在の児童生徒が抱える問題行動や不登校等の学校不適応への対応策についての研究を深めるとともに、学校における教育相談体制の充実に努めます。

さらに、児童生徒の個性の伸長を図るため、多様で弾力的な教育課程の編成や時代の進展、社会の要請等に対応した高等学校における体育科等の新設、養護教育諸学校の適正配置及び県立学校の施設設備の整備を推進するとともに、基礎・基本の確かな定着を図る学力向上対策と高等学校生徒の進路実現を図るための事業の推進、優秀な教員の確保や教職員研修の充実などに積極的に努めます。

学校週五日制については、県民の理解を得ながら円滑な実施が図られるよう、教育課程の編成や児童生徒の受入れ体制の整備などについて、適切な措置を講じます。

 

 

 


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