教育福島0161号(1992年(H04)02月)-035page

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わたしの学校・ぼくらの活動

 

地域に根ざした体験学習

本郷町立本郷中学校

 

本校では、焼き物作りを通して、ふる里を大切にする心と、個性の伸長と創造性を育てることをめざし、毎年、陶芸教室を実施しています。

夏休み中の一日を利用して、全校生を町内にある十七の窯元に派遣しています。それぞれの工芸家の実地指導により原型をつくり、絵づけをして、それぞれの窯元で焼いていただいております。

でき上がった作品は、翌年のセト市まで、校内にある郷土学習室に展示しています。これらの作品は、美術の時間の鑑賞会などで生徒たちに紹介されます。また、保護者や来客の方々にも鑑賞していただき、好評をいただいております。

郷土学習室は、昭和六十二年に空き教室を利用して設置したものです。ここには、焼き物の里の由来を説明したものや本郷嘉一氏のコレクションなどが陳列されており、文字通りふる里学習の場として、生徒たちの心の教育に役立てています。

八月初めの町恒例のセト市には、郷土学習室に展示しておいた作品、約二百五十点を出品します。

「さすが、焼き物の里に生まれ育っただけに、絵皿や茶わんの出来栄えはプロ顔まけね。」

とうれしい声をかけていただいております。当日は、JRC委員が中心となり、

「安いですよ。いかがですか。」

と、呼びかけながら汗だくになって働きます。

セト市に訪れたお客さんたちも、生徒たちとの会話を楽しみながら、市価よりもずっと安価な値段で買い求めていきます。

 

▲町の工芸家の指導を受ける

 

▲町の工芸家の指導を受ける

 

収益金は、一人暮らしのお年寄りへの手紙や、外国との交換アルバム、募金活動などに役立てています。

これからも、郷土に根ざした体験学習をますます充実発展させ、創造性に富む、心豊かな人間とふる里を大切にする心を育てていきたいと願っています。

 

無農薬の稲づくり

熱塩加納村立加納小学校

 

環境汚染、食品の安全性が問われてから久しくなります。

水稲の有機低農薬栽培の里にある本校は、創意の時間の一環として、完全無化学肥料・無農薬の稲づくりを取り入れ、四年目を迎えました。

この稲づくりを通して、児童が土に親しみ、農業に対する関心を高めることを主なねらいとして実施しています。さらには、農作業の体験を通して、安全な食糧としての稲づくりが容易なことではないことを実感させたいと願っています。

また、「おやつ安全カード」や「着色実験」あるいは「品質表示」などの学習を通して、身近な食品の添加物にも目を向けさせています。

これからも、地域や家庭と協力しながら、これらの活動をさらに充実させていきたいと考えています。

 

▲「こうして、除草するんだよ」

 

▲「こうして、除草するんだよ」

 

▲「色がでてきたよ」

 

▲「色がでてきたよ」

 

 

 


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