教育福島0164号(1992年(H04)07月)-004page
文化の窓
県立美術館企画展案内
「吉井忠展」
会期八月八日(土)〜九月二十七日(日)
会場県立美術館
吉井忠氏は、大地とそこに生きる人々を主題にした重厚で力強い作品で知られる洋画家です。一九〇八(明治四一)年福島市に生まれ、旧制中学卒業後画家を志して上京した吉井氏は、長谷川利行、福沢一郎、松本竣介、靉光らと交友、シュールレアリズムをはじめとするヨーロッパの前衛美術運動の影響などを通して自己の絵画を模索しました。第二次世界大戦中から日本各地の農山漁村や、シルクロード、西アジアなどの辺境の地を旅し、厳しい風土とそこに生きる人々のたくましい姿を描き続けています。この展覧会では、自らの生きてきた時代と社会を見つめ、世界各地を旅し、そして絵を描いてきた吉井忠氏の六十年以上に及ぶ画業を、初期から近作までの油彩、水彩、素描など約百二十点の作品によって回顧します。
観覧料
一般・大学生720(560)円
高校生510(410)円
小・中学生360(250)円
※( )内は20名以上の団体料金休館日毎週月曜日9月16日(水)24日(木)
「麦の穂を打つ女」1941
「老農夫」1964
「冬の海」1977
「雲・鳩」1954