教育福島0169号(1993年(H05)02月)-009page

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このような学習活動に対する県民の意識を背景に、生涯学習推進組織の整備をはじめ、ニューメディアを活用した学習情報の提供に努めるとともに、生涯学習に関する成果の発表や考える場としての生涯学習フェアの開催などに努めてきました。今後、学習需要は更に高度化、多様化していくことが予想されることから、県民の学習活動への支援体制をより充実するとともに、県民一人ひとりが、いつでも、どこでも、そのライフスタイルに応じた活動ができるよう学習環境づくりを一層推進していくことが必要です。また、平成四年度第二学期から学校週五日制が実施されたことに伴い、学校・家庭・地域社会における子どもたちの生活全体を見直す必要があり、とりわけ子どもたちの自主的な活動を支援する社会教育・家庭教育の一層の充実が必要です。

このため、関係機関・団体等との連携を通した生涯学習振興のための推進方策について検討するとともに、県民の学習活動を支援する拠点としての役割を担う施設の設置についての検討や学習活動を支援するための生涯学習情報提供システムの整備充実に努めます。また、市町村における生涯学習推進体制を確立するため、生涯学習のまちづくりへの取り組みを促進するなど、生涯学習の基盤づくりに努めます。

また、人々がこれまで蓄積した学習活動の成果や能力を地域社会の中で生かすことができるよう、学習成果を評価し発表する機会の拡充や自己開発・自己実現につながるボランティア活動の振興を図るなど、その環境の整備に努めます。

さらに、次代を担う子どもたちが家庭や地域社会において主体的に活動し豊かな体験を深めることができる機会や場を確保するため、海浜型の青少年教育施設であるいわき少年自然の家(仮称)の建設を推進するほか、学校週五日制の趣旨に基づき、地域での様々なふれあいを促進する「ふくしま・フレッシュ・ふれあいデー」の普及啓発を行うなど、家庭や地域での子どもたちの豊かな人間形成を図る諸施策の推進に努めます。

 

〔重点施策を具体化する事業〕

○ 生涯学習情報提供システム整備事業

新) ″うつくしま、ふくしま。″ふれあいボランティア推進事業

○ いわき少年自然の家(仮称)の建設

一部新) 家庭教育ふれあいネットワーカーの養成〈学校週五日制対応事業〉

新) 「ふくしま・フレッシュ・ふれあいデー」普及事業

○ ぼくらがつくるジョイフル・サタデープラン

○ 地域少年少女サークル活動促進事業

○ 県立社会教育施設における主催事業

 

二 二十一世紀を担う心豊かでたくましい児童生徒の育成

 

〔重点施策の視点〕

今日、国際化や情報化の進展、核家族化や少子化の進行など、児童生徒を取り巻く環境の変化には著しいものがあります。

このような環境や教育をめぐる諸情勢の変化に対応しながら、教育活動の改善等を図り、児童生徒の主体性や個性の伸長に努めてきました。今後も、児童生徒を取り巻く環境は一層複雑化、多様化していくことが予想されることから、社会の変化とニーズに対応した教育の改善充実を更に積極的に推進していく必要があります。また、平成四年度第二学期から学校週五日制が実施されたことに伴い、学校教育においては、生涯学習の基礎を培う観点からも児童生徒の自己教育力の育成を図る指導をより充実していく必要があります。さらに、登校拒否等の学校不適応対策の推進を図り、すべての児童生徒がより良い学校生活を通して、望ましい人間として成長できるよう指導体制を整備していく必要があります。

このため、児童生徒が社会の変化に主体的かつ積極的に対応できるよう、国際化、情報化に対応した教育の改善充実並びに新しい学力観に立った児童生徒の主体性や個性の伸長を図る多様で弾力的な教育課程の編成、個に応じた指導法の研究・開発に努めます。また、全国初の単位制による全日制課程を設置する福島県いわき光洋高等学校の開設、県中地区養護学校の設置の推進など、学校・学科の適正配置や教職員配置改善計画等に基づく教職員の定数確保に努めるとともに、家庭科男女必修等に伴う施設・設備などの教育諸条件の

 

 

 


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