教育福島0176号(1994年(H06)01月)-004page
常設展特集
『山川忠義の世界』
山村の風景と生活を描く
会期3月19日(土)〜31日(木)
会場県立美術館
平成五年度の常設展特集は、福島県を代表する洋画家、山川忠義の没後十年を記念して、彼の画業を振り返ります。
山川忠義は、明治三十六(一九〇三)年福島市茂庭に生まれました。日展審査員の風景画家佐竹徳に師事し、日展や一水会を舞台に活躍しました。その中で、彼は一貫して郷里茂庭の風景を見つめ続け、雪に覆われた林や田野、農家の縁先に置かれた農作物や農機具など、日常的ななにげないモチーフを虚飾の無い筆遣いで、たんたんと描き出しています。また、彼は、福島大学教授、福島県図工科教育研究会会長、福島県美術協会会長などを務め、本県の美術教育に貢献したことでも知られています。
この常設展特集では、「茂庭栗林」「茂庭雪景」「雪の河畔」「縁先静物」「うす日さす縁先にて」など、本館が所蔵する山川忠義の作品二十五点を一堂に展示し、山川忠義の絵画の世界をご紹介いたします。
▲「雪の河畔」1976年
▲「蔑庭栗林」1953年
▲「縁先静物」1953年