教育福島0179号(1994年(H06)06月)-004page
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文化の窓
県立博物館
平成6年度第2回企画展
『げんき・病・元気』
−健康をめぐるヒトとモノ−
会期7月23日(土)〜9月18日(日)
休館日 月曜日・祝日の翌日(9月16日)
長い間、人々は元気であることを切望し、病との決別を図って、薬や治療法などの研究・開発に努めてきました。しかし、現状を見ると、結果的に、それを果たせずに現代に至っているといえるでしょう。
日本での医療の歴史を語るとき、主に諸外国からの影響に主眼が置かれてきました。具体的には、まず、中国大陸からの影響であり、続いてヨーロツパからの影響などです。こうした過程で、「古いものは新しいものに駆逐されていく運命にあった」と思われがちです。確かに、なくなってしまったものもありますが、一方で、人々の間に根ざした医療に関わるモノおよび行為のなかには、絶えることなく、連綿と現代に至るまで生き延びてきたものもあります。たとえば、現代においても、マジナイを信じる人は多数存在していますし、普段信じていない人でも、病にかかるとマジナイをうける人もいます。また、漢方薬・医学は現代社会に広く根付いています。
本企画展は、病を知るためのモノや、病を治すためのモノをとおして、元気であった人間が病にかかり、それを克服して、また元気を回復するといった、人間と病の関係の歴史を紹介します。展示資料は、県内各地に残る医療道具・薬・マジナイ等の資料を中心とします。それ以外に、近世以来福島県と関わりの深い富山県の売薬資料、新潟県の毒消し売り資料や、『解体新書』等の日本医学史上の基本資料も展示します。
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「御めあらい薬 正明丹」版木
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救命丸等絵紙
富山の売薬の土産の一種
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大雷神社の石燈籠(玉川村)
万病の薬として、近隣の人々が燈籠の側面を削って飲んだ。削られた6筋の溝か残っている。
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山脇東門「玉砕臓図」
解剖図
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