教育福島0191号(1995年(H07)11月)-004page
文化の窓県立博物館冬の企画展
『いにしえの木の匠』
−出土木製品は語る−
この企画展では、県内をはじめ東日本各地の遺跡で発掘された縄文時代から江戸時代までのさまざまな木の資料を展示し、木を加工する技術のうつりかわりや、それによって創り出された道具について考えていきます。
木の遺物は普通では、土中で朽ち果ててしまいます。しかし、近年は木製遺物が残存しやすい低湿地の調査が進み、多くの新しい事実がわかってきています。
木の器のぬくもりを、古代の人々も私たちと同じように感じていたのでしょうか。縄文人たちがシカを射止めた弓、弥生人たちの汗のしみこんだ鍬、木簡に残された文字は、私たちに何を語ってくれるのでしょうか。さまざまな木の道具から古代人たちの想いを感じてください。
いにしえの木を知り、いにしえの人を知り、人と木の未来を考える企画展です。
■企画展記念講演2月11日(日)
「工具の変化と木工技術(仮題)」
東京都立大学助教授 山田昌久氏
■特別講座3月10日(日)
「仙台平野の古代木工技術(仮題)」
仙台市教育委員会 工藤哲司氏
赤漆塗りの器 (縄文末〜弥生時代) 新潟県巻町御井戸遺跡
平安時代の井戸跡福島市御山千軒遺跡
木の道具いろいろ(縄文時代) 三島町荒屋敷遺跡